アロエとは

アロエと一口に言ってもたくさんの種類があります。ほとんどが暖かいところで育つもので、アフリカ大陸や・マダガスカル島・中近東が原産地となっています。アロエの種類は数百種類とも、また1000種類以上ともいわれています。分類しきれていないものもたくさんあり、数はまだ増える可能性もあるそうです。

形は様々で20m以上にもなる大きいものもあり、ほとんどはとげがあるのが特徴ですが、中にはとげのないものもあります。そのうち薬用として使われているものはキダチアロエ・アロエベラ・ケープアロエ・ソコトラアロエ、の4種類もしくは更にアフリカーナ・シャボンアロエを加えた6種類言われています。そのほかにも民間薬として古くから使われていて最近になって有効成分が発見されたものは50種類以上に急増しています。

日本でよくみられるのはキダチアロエという種類のものです。アロエのほとんどが高温で乾燥した気候に向いているのですが、キダチアロエは日本の気候にも合っていて育ちやすく、食べると強い苦味を感じます。

アロエを使う前に…

アロエには様々な薬効があるといわれていますが、どんなアロエでも効果があるわけではありません。日本でよく出回っているキダチアロエは薬効のあるアロエの代表的なものの一つですが、観賞用のアロエもたくさんあります。薬効のあるものも種類によって含まれる成分が違っていたりもしますので、それぞれの薬効に応じた使い方をしなければ効果が得られないこともあります。

また、効果があるといわれている症状にも必ずしも効くとはいえません。アロエがやけどに効果的なのは有名ですが、軽いやけどに限ったもので、重度のやけどには効かないどころか、悪化させる恐れがあります。また胃腸薬としても効果がありますが、便秘に効く反面、むやみに摂るとおなかを下してしまうこともあります。

アロエは古代から世界中で薬として利用され、薬効があると様々な国の法律でも認められています。しかし体質的に合わないこともありますので、外用する場合はパッチテストなどで試してみたり、内服する場合は少量から始めることが必要ですし、合わない場合には思い切って使うのを止めることも大切です。

身体を変化させるものについては注意した方がいいですね。アロエに限ったことではなく、エステなどでも同じことが言えます。

医薬品と生のアロエ

アロエは民間療法でも健康食品でも広く使われています。基本的にはそれほど強い副作用などはなく、特に合わないサプリメント類などもないと考えられています。しかしまれに発疹・下痢・嘔吐などといったアレルギー様症状が出ることもありますので副作用が全くないわけではありません。

実はよく育てられているキダチアロエやアロエベラは日本で医薬品とされるアロエではなく、日本薬局法で医薬品とされているアロエはケープアロエの葉の汁を煮詰めて乾燥させた黒褐色のものです。これは局方アロエと呼ばれていて薬局で購入することができます。

局方アロエの効能としては、内服した場合胃腸や便秘に効くとされています。副作用としては大量に服用すると腹痛や子宮などの充血を招くため、妊娠時や月経時には避けるべきで、腎炎や痔の方には注意が必要であるとされています。

局方アロエはキダチアロエやアロエベラとは種類が違う上アロエはほとんどが水分なので乾燥させたものはそのまま葉から利用する場合の20倍ほどの濃度になりますので、グラム辺りの有効成分量も相当多くなります。自分で育てたものを普通に健康や美容のために利用する場合は、それほど副作用を心配しなくてもよいと思われますが、きれいに水洗いをしてとげを丁寧に取ることと、妊娠中や生理中は内服しないことは気を付けましょう。

アロエは医者要らず

アロエの代表的な薬効成分のほとんどは緑色の皮の部分(葉皮)に含まれるとも言われています。皮を剥いたジェル状の半透明の部分にも抗炎症作用を持つ成分や保湿作用を持つ成分(多糖類)が含まれていますが、

99.5%が水分でその量はわずかなため、内服する場合は特に葉皮の部分を使うのが望ましいとされています。

日本では薬事法にアロエの薬理成分アロインが医薬品として登録されており、そのためアロエベラ、ケープアロエについてはアロインの含まれる葉皮を取り除かないと食品としては使えないことになっています。

ただし日本で一般に見られるキダチアロエについては、薬事法の「食薬部分」での特別な場合を除き「医薬品とみなさない」グループに分類されているので、キダチアロエを原料としたものは葉皮を用いたお茶・ドリンク・健康食品などの商品に使われています。

アロエは多肉植物で高濃度のポリフェノールを代表とする抗酸化物質・殺菌作用物質・食物繊維・タンパク質・ビタミンA,B,C,Eを含み、多肉部分には豊富な多糖体とミネラルを含んでいます。 効能は細胞活性化・免疫活性化・抗炎症・抗菌・抗潰瘍・痛み物質分解など広範囲にわたり、「医者いらず」と言われます。

アロエベラの作用

日本で多くみられるアロエはキダチアロエですが、美容商品などでよく名前を聞くのはアロエベラですね。
このアロエベラは正式な学名をアロエ・バルバデンシスと言い、葉の長さは80センチ幅は10センチほどにもなるかなりの大きさです。

葉は3センチほどの厚みで、このゼリー状の部分はムコ多糖体を多く含み、免疫を強化する効果や有効成分の吸収率を高める効果があります。

アロエベラの多糖類は、皮膚にある繊維芽細胞の受容体と鍵と鍵穴の関係にあります。皮膚組織が損傷を受けた場合、皮膚ではコラーゲンやプリテオグリカンを作り出す繊維芽細胞が増殖し、傷口をふさごうとします。アロエベラゲルに含まれるマンナンは患部に存在する繊維芽細胞と結びついて刺激し、コラーゲンなどの生産を増大させて早く傷口が治るようにします。

ムコ多糖体はキダチアロエよりアロエベラのほうがはるかに多く、ゼリー質を効率良く商品化できるので好まれる傾向があるのかもしれません。ゲル状の部分が多い性質上、寒さに弱いので日本では亜熱帯の沖縄かハウス栽培で育てられています。

アロエベラの肌への効果

アロエベラに含まれる多糖類はムコ多糖と呼ばれ、ムコ多糖とは一般にねばねばする物質のことを言います。アロエベラが傷つけられたとき、このねばねばした物質が膜を作って傷口をふさぐことで自身を外界から守ります。

それを皮膚に塗ると同様に膜が作られることになり、皮膚を外界から遮断して保護することで傷や炎症の治りを早くします。

やけどにアロエベラが良いと言われるのは多糖類の持つ皮膚修復能力と水分補給能力の相乗効果によるもので、同じ理由で美容効果もあると言われています。

ムコ多糖は非常に水分を含みやすい性質を持っているため、その膜は水分を保つよりも一歩進んで、水分を補給する役割も果たします。したがって皮膚の水分含量が上がり、みずみずしい肌になるというわけです。

この保湿性に加えてアロエチンなどの解毒作用や殺菌作用、アロエウルシンの皮膚組織を修復する作用の他、抗酸化作用やメラニンの生成を阻害する作用などの相乗効果が期待されるのです。

たくさんの紫外線を浴びる過酷な暑い土地で育つアロエの生きる力を活かすことで、人間もその恩恵を受けることができるのですね。

アロエベラの成分と効能

アロエベラには抗酸化力のあるカタラーゼなどの酵素類、各種ビタミンとミネラル、グルコース・セルロース・ムコ多糖類・グルコサミンなどの多糖類、リジン・アスパラギン酸・グルタミン酸などのアミノ酸など、200種類を越える成分が含まれると言われています。
この中には肌を引き締める収れん作用を持つ成分と肌の水分を保つ保湿作用のある成分、また皮膚の水分と油分のバランスを調節する効果のあるムチンなども含まれています。

他にも天然の保湿剤とも言われるアロエベラのとろみの中には、ヒアルロン酸をはじめとするうるおい保湿成分が大量に含まれており、コラーゲンの自己生成スピードを6~8倍に高めるリンゴ酸・ビタミンC・酒石酸などを豊富に含んでいるため新陳代謝を高めます。さらにチロシナーゼの活性化を抑える効果もあるためシミを肌の中から出来にくくします。

つまり、紫外線の光老化からお肌を守ると同時にコラーゲンの合成を促進して、肌に潤いを与えながらハリと弾力を保つ働きのあるとても期待できるものなのです。効果をあげるためには、外用と内用との両方を長期間続けると良いそうですよ。

アロエを使った化粧品

私はアロエの化粧品といえば化粧水!といった勝手なイメージがあるのですが、実際は美容液やハンドクリームにいたるまで実に様々な商品があります。
アロエエキス配合と書かれたものもありますが、エキスとは植物などに含まれる有効成分を水やアルコールなどで抽出したものです。

アロエベラやキダチアロエを原料とした場合には含まれる200以上のすべての成分が有効成分になります。アロエベラゲルを圧搾してどろどろの状態してアロエベラジュースを作り、それから濃縮液や粉末を作るのが最も効果的と言われます。

しかしこうして作るアロエ原料は生物ですので、細菌汚染させないために衛生管理が必要で、多糖類の減少を防ぐために5度以下での加工・貯蔵・運送されなくてはなりません。なおかつ原料を作ってから短時間で製品化され、できるだけ多くの割合でアロエを含んだものが、優れたアロエ化粧品と言えるようです。

しかしコストや手間の問題で加熱により殺菌し、抽出したアロエエキスが使われることも多く、効果を期待するならアロエの魅力が最大限に引き出されているものを見極める必要もありそうです。

アロエの効果的な配合

アロエは天然そのままの状態で使えば効果を100%得ることができます。市販のアロエ入りの化粧品の多くは何%アロエが含まれているのか表示されておらず、ただ「アロエ入り」と表示されているものが殆どです。
では何%含まれていたら良いアロエ製品なのでしょうか。

アメリカに国際アロエ科学評議会(IASC)という団体があり、アロエ製品の品質を検査し、使われているアロエの品質が高いアロエ製品の認定をしています。この団体がアロエ製品の認定をする最低の基準はアロエが15%含まれていることです。

アロエベラには経皮吸収促進作用がありますので、その効果を期待してアロエベラを配合している製品が多くあります。その場合は、必ずしも15%以下の配合量では粗悪品だとは言い切れません。

また配合量が多くても原料が悪ければ良いものとは言えず、アロエに期待される200以上の成分をできるだけ天然に近いまま製品に出現できる原料が使われていることが望ましいのです。

最近の研究で天然のアロエ多糖類より分子量が8万ぐらいの部分分解した方が免疫増強や細胞増殖に対する生理活性が高いことがわかりましたが、8万前後の均一な分子量を作り出すのが非常に難しく、今の時点では現実的に天然の状態が最も効果的と言えます。

手作りのアロエ化粧品

市販品に頼らずとも自分で生のアロエから化粧品などを作って使う方法もあります。
アロエの鉢植えは、園芸店やホームセンターなどで手軽に手に入ります。アロエベラは寒さに弱いので5~6月頃以降は売られなくなります。

できるだけ茎が太めで葉がたくさんついて、ゼリー状の部分が多いものを選びます。太陽の光をよく浴びるとアロエの葉は黄色みを帯びるので、緑より黄色っぽいもののほうが良いアロエです。

アロエを加工する場合はゲル状の部分をすりおろすのが基本です。いきなり100%の状態で使うのではなく、精製水か普段使っている化粧水に混ぜて使い始め、徐々にアロエの割合を増やします。冷蔵庫に入れて4日程度保存できます。

しかしアロエをそのまま使うとヒリヒリとした刺激を感じる場合があります。刺激はアロエの針状結晶及びシュウ酸カルシウムによるもので赤くかぶれることもあります。

この刺激を和らげるためにガーゼで濾したり、アロエ酒を作ったり、加熱したりする方法もあります。刺激成分を減らすということは他の成分も減る可能性がありますが、刺激が強すぎて肌を痛めてはも元も子もないのでしかるべき処理を見つけられるといいですね。